ハンディGPS 2機種実使用比較レポート
−− GARMIN "GPS12" vs SONY "GTREX" −−
[2000年5月28日]
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はじめに
私の山やスキーのレポートページにも既に何回か登場しているのですが、昨年から私は米国GARMIN社の"GPS12"というハンディGPSを自分の行動記録(移動軌跡)のレポートに使用しています。
この度、ソニーの超小型ハンディGPSである"PCQ-GTX1"が付属している"ジートレックスGPSキット"(以下では単に"GTREX"と表記します)という製品を購入し、GARMIN "GPS12"と比較使用した結果をまとめましたので報告します。
なお、以下のレポートは、"アウトドア、特に山間部においての行動記録" という観点で比較していることを、特に強調しておきます。
(実は使用可能な地図データの件で、ソニーに対してはかなり厳しい評価結果となってしまいました。)
[ソニーPCQ-GTX1、GARMIN GPS12、GARMIN eTrex の写真]
実はソニーのGTREX購入後、GARMINの小型GPS "eTrex"を米国REI社のインターネット通販で購入したのですが、まだPC接続ケーブルが届いてないため、今回のレポートには使用できませんでした。
"eTrex"は、仕様的にはGPS12と同等となっていますので、携帯性以外の項目は、今回のGPS12の評価がそのまま適用できると思います。
ケーブルさえ届けば、私のメインのアウトドア用ハンディGPSは、この"eTrex"になる予定です。
携帯性という評価では、PCQ-GTX1(単三1本)、eTrex(単三2本)、GPS12(単三4本)の順です。
ソニーのPCQ-GTX1、VAIOカラー&とっても小さくて、外見的には私の好みなのですが、アウトドアでの評価は残念な結果となりました。
ソニー殿には是非とも今回の指摘事項の改良を願いたいと思います。
比較環境の定義
本比較レポートでは、GPS装置、ソフトウェア、及び地図データを"アウトドアでの行動記録"という観点で、現時点において一番最適になるように組み合わせています。
その環境を以下に記述します。
各GPS装置、ソフトウェア、地図データの詳細仕様については、各々のホームページを参照してください。
実使用結果の比較報告
まずは最終的な結果である、地図上にプロットした軌跡をご覧ください。
(各画像をクリックすると拡大できます)
| [GARMIN GPS12] | [SONY GTREX] |
 |  |
これは新潟県新津市車場の私の家の近辺を、5月13日と14日にハンディGPSを手に持って移動した軌跡です。
住宅街にある私の家から、田んぼのあぜ道をとおって、また自宅に戻っています。
距離にして3Km位、時間にして40分程のデータです。
左側GARMIN GPS12の軌跡の右上部(スタート直後)が乱れているのは、久しぶりの使用だったために時刻データが狂っていたためと考えられます。衛星からのGPSデータ受信後は安定した、正確な軌跡となっています。
右側ソニーGTREXの画像の下部がなくなっているのは、たまたま詳細な地図データがここで終わっているためです。
プロアトラス2000の詳細地図データ("1万都心")は新潟県では新潟市のみなのですが、画像にある小阿賀野川が新潟市、新津市の市境となっているため、この部分がぎりぎり詳細地図のエリアに入っているわけです。
この地図データでは山間部は非常に大雑把な地図データ("20万広域")しかないため、歩いての行動記録を残すにはうまくありません。
対してGARMIN GPS12では、地図表示ソフトのカシミールが国土地理院の2万5千分の1数値地図データを扱えるため、どんなに山間部でも同じ縮尺で軌跡を残すことができるのです!
地図データとしてプロアトラスのデータしか扱えない点が、ソニーのGTREXの最大の欠点です。
本件はアウトドアでの行動記録という点では、非常に問題があると指摘したい部分です。
次に軌跡データの正確性については、ご覧になってわかるとおり、GARMIN GPS12の方が圧倒的に正確です。
この一番の理由は、GPS12が緯度経度の0.1秒単位まで測定できるのに対し、ソニーのGTREXは1秒単位までしか測定できない(少なくともCSVデータを見た結果では)ためと思われます。
1秒の誤差は新潟では約25mの誤差になります。この値はちょっと多き過ぎですよね。
この時の測定データは下記のCSVファイルです。
参考のために、新津市の秋葉山の地図にもない小道(木漏れ日の遊歩道)を歩いたときのGARMIN GPS12の軌跡データを例として示します。
[クリックしてください]
この例のように、地図にはない道を歩いたときに、ハンディGPSは非常に有用なものとなります。
地図表示ソフトのカシミールは、軌跡データの1点から緯度経度、時刻情報等を表示できたり、スケールを表示できたりと、非常に優れたソフトウェアです。
これが"フリー"であることは、とっても驚きですね (^_^)
おわりに
今回の"アウトドアでの行動記録"という観点での評価結果は、ソニーのGTREXに非常に悪いものとなりましたが、もちろんGTREX(PCQ-GTX1)がGARMIN GPS12に比べて優れている点もあります。
- 非常に小型軽量である (気軽に持って行ける)
- USB接続で扱いが簡単 (GARMINはRS232C接続)
- デジカメとの組み合わせで写真データの記録ができる
最後にソニーのGTREXに対しての改良要求項目を列挙します。
この改良が実現すれば、ものすごくいい製品になると思います。
私が大好きなソニー殿、よろしくご検討をお願いします!
- GTREXで国土地理院の数値地図CD-ROMが扱えるようにする (または最低限カシミール互換のCSVファイルが出力できること)
- PCQ-GTX1の測定精度を、GARMINと同様に0.1秒までに高める
- PCQ-GTX1を防水仕様にする (アウトドアには防水必要)
- できれば緯度経度の液晶表示が欲しい
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